子供がお魚を食べてくれないなぁとお悩みのお母さんって、多くないですか?
成長期に必要なたんぱく質。お肉ばっかりだと、栄養が偏ってきますよね。
実際、お魚とお肉を食べる量を比較してみると、2006年を境に、日本全体として、お肉を食べる量が上回ってしまいました。

大人も子供も、お魚を食べる量が年々少なくなっています。
でも実は、お魚を食べないことのデメリットが沢山あるんです。
こんな悩みに答えます。
- 子供にお魚を食べることを好きになってもらいたい理由を知りたい
子供にお魚を食べることを好きになってもらいたい理由は?
- 良質なたんぱく質で、体内での消化・吸収に優れているのに、カロリーが低い
- DHA : ドコサヘキサエン酸、EPA : エイコサペンタエン酸が豊富
- ビタミン(ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB12)が豊富
- 必須ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)が豊富
特に、DHA、EPAを摂ることが出来るという点が、子供にお魚を食べてもらいたい大きな理由です。また、成長期の子供には消化・吸収の良いたんぱく質が摂れること自体も大切です。
では、何故、DHA、EPAを摂ることがそんなに大切なのでしょうか。
DHA、EPAのことをちゃんと知って欲しいので、あぶらとは何 ? ということを見てみましょう。
DHA、EPAって何なの?
DHA、EPAについて、もう少し掘り下げてお話していきます。
DHA、EPAはあぶらの仲間です。
あぶら (脂肪酸)と は、大きく2つのグループ、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
さらに不飽和脂肪酸をグループ分けすると、オメガ9脂肪酸・オメガ6脂肪酸・オメガ3脂肪酸に分けられます。
飽和脂肪酸は人の体内でも合成できます。
でも不飽和脂肪酸の中で、オメガ6脂肪酸・オメガ3脂肪酸の2つだけは、体内では合成出来ず、必ず食物から摂らなければ枯渇してしまいます。
下記の絵は、一般的な現代日本人のあぶらの摂取量をざくっと比較したものです。魚介類を摂らないことは、オメガ3脂肪酸の量が足りていない悪い状態が続くことになりがちです。
一方、オメガ9脂肪酸は、過剰に摂り過ぎているので、揚げ物はあまり食べないことが健康には良いのです。
資料 : ためしてガッテン「スプーン1杯でカラダが激変!?食べるアブラの新常識」

健康に気をつけて、食事しているつもりなんだけど、オメガ3脂肪酸は足りていないものなのかな?

普通に生活していて、ついつい過剰に食べているあぶらは、オメガ6脂肪酸だけなんです。から揚げや、スナック、炒め物などで使う油は、ほぼオメガ6脂肪酸から出来ているから。

では、普通の食生活だと、一般的にオメガ3脂肪酸はちゃんと摂れていないのでしょうか。

今の日本でオメガ3脂肪酸は、圧倒的に摂れていないといわれています。
これが、健康上大きな問題なのです。
あなたが魚介類や海藻を食べる量が少ないと感じるなら、オメガ3脂肪酸は意識して摂って欲しいですね。
特に、DHAは脳細胞に多く存在しているので、お魚を食べることは子供の頭のパフォーマンスを良くします。間違えないで欲しいのは、IQ(知能指数)が高くなるわけではありません。(-_-;) あくまでも、今の脳のパフォーマンスが良くなるということを指します。
子供にとって、魚の良質タンパク質は必要不可欠!
ここでたんぱく質って、そもそもなんぞやっと・・少しみてみましょう。
たんぱく質は、生命維持に必須の3大栄養素 (糖質、脂質、たんぱく質)のひとつです。
たんぱく質は、血や肉を作る栄養素です。
つまり、細胞の原材料となるのです。

たんぱく質というと、卵、お魚、お肉、大豆、牛乳、乳製品などがあると思うけれど、その中でもお魚が良い理由はあるの?

体内での吸収や利用効率が良いのは、動物性たんぱく質のお肉とお魚ですが、お魚はお肉よりも消化が良く、カロリーも低いメリットがあります。消化が良いというのは胃腸にも優しくて、子供におすすめのたんぱく質なのです。
お魚を食べる事が、子供にとって良い理由を分かって頂けたと思います。
でも、そもそも、どうしてこんなにお魚を食べなくなってしまったのかを見ていきたいと思います。
どうして、子供は魚を食べなくなったのか
まずは、昨今の年別・日本人1人当たりの摂取量の推移を見てみましょう。
2016年の魚介類の摂取量は、前年に比べ1.1kg減り、24.6kgで、昭和30年代後半と同じくらいの量です。2016年と2001年の摂取量を比較すると、年間で15.6kgも減っています。
高齢化、ダイエット志向などと言われていますが、全般的に炭水化物の摂り過ぎにより、たんぱく質の摂取量が落ちてきているのではないかなとも思います。巷に売っている美味しい食べ物は炭水化物で出来ているものがかなり多い印象です。
食用魚介類及び肉類の1人1年当たり消費量(純食料)とたんぱく質の1人1日当たり消費量の推移
資料:農林水産省「食料需給表」
では次に、年代別で見てみましょう。
40歳以下の魚介類の摂取量が、60代以上に比べ、顕著に低いのです。つまり、子育て世代や若者のお魚離れが進んでいるのです。
年齢階層別の魚介類の1人1日当たり摂取量
資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」に基づき水産庁で作成
魚介類を摂らなくなった理由は何?
実は、親がついついメニューから魚料理を外してしまっているというケースも多々ありました。
- 子供が魚料理を好まない
- 親が調理する時間があまりない
- 魚のさばき方を知らない
- メニューは子供の好みを反映しがち
- 夕食を子供だけもしくは、子供一人で食べている(2005年では全体の6.8%にも及ぶ)
- 魚は肉に比べて高価
次に、子供自身がお魚を嫌いな理由も書き出してみました。
- 骨がある ←ダントツで嫌いな理由はこれです!
- 食べるのが面倒
- 食べるのに時間がかかる
- 魚の臭いが嫌い
- 魚の味が嫌い
- 魚の見た目が嫌
でも、お魚は嫌いとはいったものの、お寿司は大好き~という子がとても多いのです。
つまり、骨が無くて、食べやすくて、美味しければ、お魚料理も十分食べられるのです。
でも、お箸で上手に食べられる人になって欲しいなあとも思っちゃいます、私。(;^ω^) 実はお箸を使いこなすことは、神経の発達を促し、脳に刺激を与え、脳の発達にも良いのです。
子供のときに、たとえお魚が苦手だとしても、段々と歳を重ねるごとに好きになることも往々にしてあります。私自身も子供の頃、お刺身が苦手でしたが、徐々に好きになり、今は大好物です。
この中で、我が家が当てはまるとしたら、赤で書いたものです。その中でも魚介類の価格が高いという点でしょうか。
実は、こういうデータもあります。
2013年から、食品全体の価格が高くなっている中で、生鮮魚介類と生鮮肉類が特に高くなっています。この時を境に、魚介類の摂取量も減ってきています。つまり、高いから買えない、食べられないということが実情なのではないかなと推測します。
食料品の消費者物価指数の推移
資料:総務省「消費者物価指数」及び「家計調査」(二人以上の世帯(農林漁家世帯を除く))に基づき水産庁で作成
まとめ
お魚を食べるとこんなメリットがいっぱいある!!

お魚は高いですね。それでも、子供には積極的にお魚をたべさせてあげたいものです。
子供にお魚を食べさせると、どんな良いことがあるのかが分かれば、お母さんも、もっとお魚料理を作ろうとモチベーションが上がると思います。
お魚を食べることって、体に良いことがいっぱいありました。特に大きなメリットは、
- 良質なたんぱく質で、体内での消化・吸収に優れているのに、カロリーが低い
- DHA : ドコサヘキサエン酸、EPA : エイコサペンタエン酸が豊富
です。