輸入された小麦粉が、体に良くないことを知っていますか?
結論から言うと、輸入小麦をなるべく食べない食生活をおススメしたい理由があります♪
何故、輸入された小麦は体に良くないのか?
どのようにして食生活を見直せばよいのかを解説していきたいと思います。
輸入小麦はなぜ危険か?
輸入小麦は、日本産小麦とは違い、微量ながらもかならず農薬が検出されています。
何故なのでしょうか?
大規模農業のため、「プレハーベスト農薬(収穫1~2週間前にかける除草剤)」と
「ポストハーベスト農薬(収穫後にかけられる殺菌剤)」が使われているからです。
ドラッグストアの店頭に並んでいる除草剤、ラウンドアップなどの農薬が、収穫後に
たっぷりとかけられて日本に運ばれてきます。
輸入小麦の「ポストハーベスト農薬問題」とは
ポストハーベスト農薬という言葉は聞いたことありますか?
引用元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
ポストハーベスト農薬(ポストハーベストのうやく、英語: Post-Harvest Treatment)とは、収穫後の農産物に使用する殺菌剤、防かび剤などのこと。
ポストとは「後」、ハーベストは「収穫」を意味する。日本では、収穫後の作物にポストハーベスト農薬を使用することは禁止されている。しかしながら、アメリカ合衆国を始めとする、世界から輸入されている果物や穀物には、収穫後に倉庫や輸送中にカビや腐敗を防止するため、薬剤が散布されることがある。
ポストハーベスト農薬の危険性とは
日本に流通している小麦粉の85%は、輸入小麦です。
パンに使われている小麦粉の99%が、輸入品です。
つまり、日本で食べるパン、麺類、ケーキやクッキー、パスタなどはほぼ輸入小麦を使っていることになりますね!
ポストハーベスト農薬というのは、日本国内での使用は禁止されているのです。
何故かというと、答えはシンプルです。「安全性に問題があるから」です。
でも、でもなんですよね・・・・・。
日本政府は輸入される農作物はついては、ポストハーベスト農薬を「許可」しています。

私は、自給率が低い日本では、輸入品を食べる選択肢しかないため、日本政府としても、背に腹は代えられないのではないかなと思っています。
輸入小麦を食べれば食べる人ほど、農薬も同時に食べてしまっているというわけです。
2018年に輸入小麦の安全基準が大幅緩和! その危険は?
輸入小麦の90%は、アメリカ、カナダ、オーストラリアの小麦です。
大規模農業のため収穫をしやすくするために、小麦収穫の1~2週間前に除草剤であるグリサホートを散布します。
特に小麦のグリサホートの使用量は昔と比べて増えているので、昨今さらに小麦の安全性が懸念されています。
それと同様に、残留農薬の安全基準も大幅に緩和されています。
なんと、2018年には、今までの安全基準値の6倍の農薬(除草剤:グリサポート)でも、安全基準がクリアされることになってしまうのです。
えっ?!!
なぜ安全基準値が大幅に緩く変えられているのでしょうか??
そこには、必ず理由があります。
大幅に緩くしないといけない理由があるのでしょう。
残留除草剤グリサホートの安全基準は過去の6倍にも!
ちなみに、比較参考としてですが、玄米の除草剤グリサホートの残留安全基準値はたった0.01ppmです。
それに対し、小麦の除草剤グリサホートの残留安全基準値は30ppmです。すごい差です。
同じ穀物ですよ。安全基準値に、これだけの差があることはおかしいと思いませんか?
平成29年厚生労働省告示第361号/2018年12月25日公布 により、それ以前の小麦の除草剤グリサホートの残留安全基準値は5ppmでした。それが何故か勝手に30ppmまで上げています。
実は、食品衛生法上、ちゃんと食べられるかどうかのみで基準を作るべきはずなのですが、生産者サイドからの要望に押されて除草剤の散布をしたいという都合のためなのか、とても大幅に緩和されています。(真実は分かりません。)
下の表は、管轄である農林水産省が輸入小麦についての除草剤(グリサホートのみ)検査を業者に委託した検査結果(平成30年度前期残留農薬)です。
ちなみに平成29年までは、安全基準値は5mg/kgでした。いまは、30mg/kgです。
輸入国 | 検査した
個数 |
除草剤の
検出あり |
定量限界
0.02mg/kg 未満の点数 |
安全基準
30mg/kg |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 66 | 66 | 63 | クリア |
オーストラリア | 18 | 18 | 10 | クリア |
カナダ | 37 | 37 | 0 | クリア |
フランス | 0 | 0 | 0 | – |
合計 | 121 | 121 | 73 | クリア |
詳しいデータはこちらをどうぞ。
農林水産省 平成30年度前期 輸入小麦の残留農薬検査結果
[pdf-embedder url=”https://bonsommeil.net/wp-content/uploads/2019/04/e40ea378ac09cf21cec2df2330d2f0ec-1.pdf” title=”H30前期残留農薬”]
いつも買うあの食パンにも、残留農薬が!
身近で分かりやすく、商品で残留農薬値をみてみましょうか。
我が家でよく食べているPascoの超熟食パンには、除草剤(グリサホートのみ)が0.07ppm含まれています。この数値は、同じ穀物である、玄米の除草剤グリサホートの残留安全基準値0.01ppmは超えている値です。
他の食パンの除草剤(グリサホートのみ)についても、詳しい分析結果があります。
詳細を知りたい方はこちらをどうぞ。市販食パンの除草剤の含有量について
いつも食べている食パンに微量でも農薬が入っていると知ったら、食べられますか?
もし選ぶことができるのなら、農薬が入っていない食パンを食べたいと思いませんか?
日本産小麦は、定量限界以上の除草剤グリサホートは、一切検出されていません。除草剤を使用していないからです。
ベトナム戦争で使われた枯葉剤も入っている
アメリカ産の小麦には、ベトナム戦争で使われた枯葉剤と同じ農薬「2、4-D」も定量限界未満ですが検出されています。
下の表は、管轄である農林水産省が輸入小麦についての除草剤(2,4-Dのみ)検査を業者に委託した検査結果(平成30年度前期残留農薬)です。
輸入国 | 検査した
個数 |
2,4-Dの
検出あり |
定量限界
0.02mg/kg 未満の点数 |
安全基準
0.5mg/kg |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 66 | 63 | 63 | クリア |
オーストラリア | 0 | 0 | 0 | – |
カナダ | 0 | 0 | 0 | – |
フランス | 0 | 0 | 0 | – |
合計 | 66 | 63 | 63 | クリア |
精子を少なくする農薬マラチオンも入っている
アメリカ産、カナダ産の小麦には、環境ホルモンといって精子を少なくする悪影響をもたらすマラチオンという農薬も定量限界未満ですが、検出されています。
下の表は、管轄である農林水産省が輸入小麦についての殺虫剤(マラチオンのみ)検査を業者に委託した検査結果(平成30年度前期残留農薬)です。
輸入国 | 検査した
個数 |
マラチオンの
検出あり |
定量限界
0.01mg/kg 未満の点数 |
安全基準
10mg/kg |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 66 | 36 | 36 | クリア |
オーストラリア | 0 | 0 | 0 | – |
カナダ | 37 | 20 | 20 | クリア |
フランス | 0 | 0 | 0 | – |
合計 | 103 | 56 | 56 | クリア |
より良い小麦との付き合い方
安全な小麦だけを食べることは、果たして可能なのでしょうか?
答えは、NOです。
それはそうですよね。
だって小麦粉は、うどん、そうめん、やきそば、パン、クッキー、ビスケット、ケーキ、ホットケーキミックス、スナック菓子、調味料の一部など、ありとあらゆる食べ物の中に含まれています。
残念ながら、輸入小麦をすべて排除することは、もう不可能な世の中になってしまっています。
でも、出来るだけ輸入小麦粉を食べないように意識することで、生活習慣病やアレルギーのリスクも減らせます。
方法としては国産の小麦を選ぶことや、輸入小麦のなかでもオーガニックのものを選んで買うようにしましょう。
国産の小麦を買おう
食品の種類としてはまだ少ないですが、うどんややきそばなどの麺類やホットケーキミックス、パンなどは、国産小麦のものも多く出回るようになりました。
なるべく国産小麦の商品を選びましょう。

イチビキ 生しょうゆ
日清 ホットケーキミックス
マルちゃん 焼きそば
FUJIYA カントリーマアム
こちらのお店では、国産の有機小麦粉、有機小麦全粒粉が買えますよ♪
ほとんどの学校給食のパンも、輸入小麦を使用
「疑わしきは排除する」方針の自治体は、学校給食にも自治体独自で対策をしているところがあります。
学校給食に国産小麦100%を使ったパンを提供している自治体もでてきました。
こういう自治体が増えて、良い方向に進めばいいなぁと嬉しく思ってしまいました♪
佐賀県佐賀市の小中学校では、2001年4月より国産小麦のパンに切り替えています。
こちらをどうぞ。佐賀市 学校給食パンを安全な地場産で
人を動かすのは人です。
教育委員会や学校にも、地産地消の安全な食べ物の供給努力を働きかけましょう♪
オーガニックや空輸便の小麦を選ぼう
農薬の心配のない小麦を選んで購入するしかありません。
輸入品でもオーガニック農作物や空輸便の農作物だけは、農薬はかけられていません。
農薬の危険のない小麦を選ぼう
最近はやりの糖質ダイエットで紹介されている糖質の低い小麦ふすまパンもコンビニなどで売られています。
小麦の外皮(ふすま)は、非常に農薬が残りやすい場所です。
実は、小麦よりも小麦ふすまの方が残留農薬量が多いのです。
健康なイメージの全粒粉クッキーよりは、ただの小麦クッキーの方が農薬は少ないのです。知ってしまうとあまり進んでは食べたくありませんね。
なるべく輸入小麦を摂らない生活をしよう
輸入小麦を多く食べない生活を!
根本的な解決策は、残念ながら、今のところありません。
長いスパンで考えるならば、自給自足ができる国に変えていくことが大切です。
輸入の農作物が少なくなれば、当然のことながらポストハーベスト農薬の問題も少なくなります。
日本人の体質に合った食事をとろう
長い歴史をみても、日本人は和食を食べてきました。お米が主食でした。
たんぱく質はお魚からとっていたし、食物繊維は海藻や野菜からとっていました。
昔は牛乳もなければ、ステーキもありませんでした。
食の西洋化が急速に進んでも、体はそう簡単には順応できません。
日本人の体が必要な食事は昔のままです。
調味料は値段の高いものを買おう
少量でも毎日使うものなので、調味料は高いものを選ぶことをおススメします。
小麦粉を原料にしている調味料も多くあります。めんつゆもそのうちの一つです。ちょっと意外ですよね。
調味料は値段と品質が比例します。

国産の大豆、小麦、食塩を使っている醤油
スナック菓子や洋菓子は控えよう
小麦粉から作られることが多いので、なるべく買わないようにしましょう。
品質表示をチェックしよう
買い物をするときは、食品表示を必ずチェックすることが重要です。
食品表示の一番最初に書かれている食べ物は一番配合量が多いのです。
例えば、下記のポッキーでは、原材料の中では小麦粉が一番量が多く入っています。
水分をしっかり補給! デトックスで体から毒を出そう
もう一つの方法は、デトックスです。
体の中の老廃物を出すためには、水分をしっかり摂りましょう。
日本では、一日にこれだけ飲みましょうという基準はありません。
厚生労働省は、目覚めと寝る前にはコップ一杯の水を飲みましょうとしています。健康のために水を飲もう講座 厚生労働省
私は主治医から、1日1.5L飲んでくださいと言われています。(私は57kgです♪) 飲む水の量は体重によって異なると言われました。
飲むときに気をつけることは、必ず常温の水分を取ることです。冷えは万病のもとですから!
まとめ
輸入小麦は体に良くないということは、ご理解いただけたと思います。
主食がパンやパスタの人は、お米に変えていきましょう。
まずは、和食の朝ごはんを食べることからスタートしましょう♪
●買い物は食品表示を必ずチェックしてから買う。
●調味料だけは高いものを選ぶ。
●洋食から和食に変える。主食はパンからお米に!
●スナック菓子は食べない。
●うどんなどの麺類、粉類は、国産品を買う。
●学校給食のパンも国産が理想♪地産地消を働きかけよう。
●体に入った毒は、水分をしっかり摂ってデトックスしよう♪