去年一年間、私の小学生の息子のクラスは、ほぼ学級崩壊状態でした。
どうして学級崩壊になってしまうのだろう。
友達をどついたり、顔をたたいたり、先生にゴミを投げたり、授業中椅子をわざと倒したり、いじめもありました。
授業を妨害する子供の家庭の中で、何らかの問題が起こっているのは間違いないのでしょう。
でも、「親が変われば、子供は変わる」のだそうです。
家庭教育で大切にしていることは、子供を見守ること
私は子供を育てる上でバイブルにしているものがあります。
子供の教育に悩んでいたときに、ふと書店で手にした「ころばぬ先の家庭教育」という本があります。
その本に書かれていた「家庭内での親のカウンセリングマインド(家庭教育の基本となる考え方)」に共感し、いつも心に留めながら、行動するようになりました。
引用書籍:ころばぬ先の家庭教育 中学生編 家庭教育カウンセラー水野達朗
私のバイブル「親のカウンセリングマインド」を、ここにご紹介します。
親のカウンセリングマインド
~あなたの家庭の分からないを分かるに変えるヒント~(家庭内対応 基本編)
●アクティブリスニング
子供の気持ちを共感した上で話を聴くテクニック
●アイメッセージ
子供の行動に対して親の気持ちを伝えるテクニック
●命令・指示・提案を極力避ける
過保護・過干渉のライン引きを考えましょう
●子と同レベルの言い合いをしない
子供上位の家庭では問題行動を抑えられません
●親の問題と子の問題を分けて考える
その問題は誰の問題なのかを考えましょう
●先回りしてものを言って子供の経験を奪わない
子供は失敗を経験して自立していきます
●不足不満を言わない
子供だって頑張っていますよ
●親の価値観を押し付けない
親の価値観だけでなく、子供自身で価値観を作れるように
●悲しいときは悲しい顔で、うれしいときはうれしい顔で
感情豊かに接しましょう
●叱り役の立場を下げない
母と父の役割分担のために必要なテクニック
●ターン・テーキング
場の空気を読める能力を育てるテクニック
引用書籍:ころばぬ先の家庭教育 中学生編 家庭教育カウンセラー水野達朗
私の家庭教育の中で特に欠けていたことが3つあった
●叱り役の立場を下げない
●先回りしてものを言って子供の経験を奪わない
●親の問題と子の問題を分けて考える
この3つについて、詳しく見ていきましょう。
叱り役の立場を下げない
親の言うことを聞かない子供は、親をその集団の中のリーダーとして見ていないのです。
飼い犬は、家族の中での自分の順位を決めていて、犬が自分より下と位置付けている家族の言うことは決して聞かないことと同じ原理が働いているのです。
1970年代のアメリカにて、「健全な家族なるために必要な要素」を調べる研究が行われました。
「健康な家族」「不健康な状態になってしまった家族」には、一体、どんな違いがあるかを入念に調査した有名な研究結果があります。
健康な家族の共通点とは
●家族のリーダーはお父さん、二番目はお母さんという順位付けがありました。子供が物事を決められる家には、健康な家族はなかったそうです。
お父さんがリーダーではあるけれど、皆ちゃんと意見を話し合える風通しの良い集団であり、お父さんが絶対的権限を持つ家庭ではありません。
権力を振りかざす両親のもとで育った子供は、不健康な家族になります。
反対に不健康な家族は、そのイニシアティブを取る人が子供であったり、母親であったり、父親であったりと、コロコロ変わる家族だったのです。
一番最悪なパターンは、お母さんが息子を味方につけてお父さんに対抗するケースだったのです。息子は、社会適合力がない大人になる傾向が高いのだそうです。
●精神的に健康な家族は、どの家族も例外なく、広い人間関係を持っている家族でした。
親友のみなどといった狭い人づきあいではなく、近所、親戚、学校の先生、友達、かかりつけの医師など、自分たち取り巻く広い人間関係がどういうわけか必要だという研究結果でした。
とっても興味深い家庭教育に関する研究です。さらに詳しく知りたい人はこちらをどうぞ。
私の友達で、夫が自分の趣味に多額のお金を使う人を知っています。
彼女は、当然夫に不平不満があります。
彼女は彼女の娘さんの前でも平気で「お父さんはだめだよね」といつも話しています。(本人は無意識かもしれません) その娘さんも「お父さん、本当によくないよね」と、母親に相槌を打っていました。
彼女は旦那さんと離婚したいのだけれど自分だけの稼ぎではお金がないからと、我慢して暮らしているそうです。
彼女の娘さんは、幸せな大人になるのでしょうか?その娘さんは、友達と喧嘩ばかりしていると嘆いていました。
夫婦喧嘩を見て育ってきた子供は、友達と喧嘩することでコミュニケーションをとるすべしかできないのは当然といえば当然のことです。
先回りしてものを言って、子供の経験を奪わない
私もどちらかといえば、過干渉タイプのお母さんだと思います。
失敗をいっぱいさせないといけないことに後々気が付いた、だめなお母さんでした。
親が先回りして手出し口出しをしていまう親をヘリコプターペアレントとも言うそうです。子供をいつも監視して干渉してしまう親を比喩する呼び名です。泣
子供がするべきことは出来るだけ子供の手でさせることに尽きます。
子育ての大半は見守ることで、必要な時に適切なアドバイスをできる親がGOODです♪
例えば、適切ではない接し方はこうです。(子供が中学生のケース)
「来週から期末試験だけれど、毎日ちゃんと勉強してるの?しないと、〇〇高校いけないよね?」
「6時だよ、目覚まし時計なってるでしょ!朝はひとりで起きなさいっていってるでしょ。起こしに来ないと起きれないの??」
「カーディガン持っていかないと寒いんじゃないの?」
「週末だから、セーラー服洗うから脱衣所に服出しておいてよ」
「あなたの部屋のゴミ箱のごみが多かったから、捨てといたよ」
大人になる前に、思いっきり失敗を経験させてもらえた子供は、実はとても幸せな子供なのです。
親の問題と子の問題を分けて考える
教科書を忘れる。
体操服を忘れる。
宿題を出せなかった。
テストの成績が悪かった。
こんなとき、親はなるべく悪い結果にならないようにと、口出しをするようになります。
でも、これは誰の問題かというと、実は「子供の問題」なのです。教科書、体操服、宿題を忘れて困るのは子供であり、親ではありません。テストが悪いのは勉強しなかった子供の問題なのです。
口出しばかりして親が解決する体験ばかりを重ねると、自分で考える力や我慢する力が育ちません。
後々で学校生活や人間関係でつまづく結果に陥ります。
子供の問題は、子供が自分で解決させる経験を積むことがとても大切なのです。
まとめ
●子供の頃に、たくさんの失敗をさせてあげましょう。
〇子供が必要なときだけ、必要なアドバイスが出来るように見守りながら、口は出さない
●健康な家族になるためには
〇家庭の中のリーダーはお父さん、二番目はお母さん。子供はリーダーではないこと
〇家族に広い交友関係があること
家庭は社会の中で一番小さい生命組織、そして一番子供に近い集団です。
家庭がきちんと機能し、子供が安心できる場所でなければ、子供は外の世界へ羽ばたけません。